営業強化

スケジュール共有を行うメリットとは

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壁に据え付けられた”月間予定”が書き込めるホワイトボード。
営業担当者名のマグネットシートを貼り付け、予定が入れば、 ボードのところへ行って書き込む・・・。 そんなアナログな文化に慣れ親しんだ会社が、エクセルやシステム、グループウェアなどを使って「スケジュール」の共有を始めることが多くなってきました。
今回は、これら"データ"での「スケジュール共有」を始めた会社が次に取り組むべきポイントをお伝えします。
文:WAWAワーク編集部 井上

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スケジュール共有のメリット

営業担当者が、「いつ・どこへ行って、何をしているのか」を共有することで、マネージャーは各担当者の動きを把握でき、大事な商談の前にはアドバイスをすることができるでしょう。
担当者も上司との会議や打ち合わせの日程調整や同行営業の予定をスムースに立てることができます。上司との同行営業をうまく取り入れられる人ほど、営業成績が良いと言われることもあるようです。

また共有が定着することによって、周囲の動きを意識するようになり、さりげない気配りや気付きで社内の信頼関係が深まるといったメリットも嬉しいものです。

ここで差がつく!スケジュール共有のポイント

スケジュール共有を活用しながら、より利益に直結させるためのポイントは、スケジュールの入力をほんの少しルール化することです。

ルール化というと、難しそう、面倒・・・とイメージをするかもしれませんが、次の4つのステップを踏むだけです。

①入力する項目と順番を決める

例えば、何もルールを定めていない状態だと、
「9:00 ABC商事 打ち合わせ」と入れる人もいれば、
「9:00 訪問(XYZ商事)」と入れる人もいると思います。

これを・・・
「9時 【打合せ】 ABC商事」
「9時 【商談】 XYZ商事」 と入れてみるようにします。

「時間・【業務ワード】・お客さん名」という 入力する項目と順番が決まりました。

②業務ワードを洗い出してみる

上の①で出てきた【打合せ】【商談】といったような、営業担当者の業務を類型化するワードをいくつか出してみます。

(お客様との接点がある業務)
【商談】 【打合せ】 【定期訪問】 【新規営業】 【TEL/メール】 【サポート】

(主に社内でのデスクワーク業務)
【日報記入】 【見積作成】 【提案書作成】 【伝票入力】 【社内打合せ】

(その他の業務)
【情報収集】 【勉強会】 【社内会議】

細かく分けすぎると、手間がかかってしまう場合があるので、10から15個程度に類型化できると良いでしょう。また、業種や職種の特性上、分類が難しいという人のために【内勤】や【往訪】などという柔軟に使用できるワードを用意しておくのも便利です。

③業務ワードを定義する

②で洗い出したキーワードの中から実際に使用するものを選んで、そのワードを定義しておきます。

【商談】 お客様に提案書や見積書、契約書などを提示する
【打合せ】 受注済みの案件について、詳細な仕様などを打合せする
【定期訪問】 商談ではないが、お客様の近況伺いで訪問する
【新規営業】 新規顧客へ営業する
【TEL/メール】 訪問ではないが、お客様の近況伺いや各種連絡を行う
【サポート】 納品後の製品の対応などで訪問する
【日報記入】 業務の日報を記入する
【見積作成】 お客様へ提出する見積書を作成する
【提案書作成】 社内でお客様用の提案書を作成したり、資料を準備する
【伝票入力】 受注表、売上表などを作成・チェックする
【社内打合せ】 社内での情報共有や打合せを行う
【情報収集】 広く製品知識や業界情報を身につけるために調べ物をする
【勉強会】 社内または社外の勉強会やセミナーに参加する
【社内会議】 会議に参加する

④日報を集計してみる

データを使用した「スケジュール共有」で得られる最大のメリットの一つは、スケジュールを簡単に集計できるということです。エクセル形式のスケジュールはもちろんのこと、システムやグループウェアなどに入力したデータは、たいてい出力する機能が付いているため、それらを出力して、エクセルなどで集計してみましょう。

担当者ごとの月間のスケジュールはもちろんのこと、①~③のルールで入力することで、月間の【商談】のトータル時間を出すことが出来たり、【会議】や【社内打合せ】にどのくらい時間をかけているかも集計することができます。

まとめ

集計するためには、ある一定期間(半年や1年)は継続して、ルールのもとスケジュール入力を続けましょう。

蓄積されたデータは、集計・分析して業務改善に活かすことができます。

営業成績が良い担当者のスケジュールを集計し、どのような予定の組み方になっているか確認したり、思った以上に【伝票入力】や【社内会議】の予定が多い場合は、その業務のあり方を見直したりします。
感覚的に「問題だな」と思って手を付けられていないことも、データを根拠にした「課題」や「改善点」に取り組めば、ずっと効率も良く、結果につながります。
スケジュールの入力という日々のルーチンを一工夫してみませんか。


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