営業強化

営業の分業化で、生産性を高めよう!

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「営業担当者の業務量は軽減していますか?」という問いに対して、「YES」と言える会社はどのくらいあるでしょうか?
大抵の場合、業務量は増加し人員は足りていない、明らかなマンパワー不足である企業が多くなってきています。
これは昨今に見る営業環境における変化の1つの特徴です。

文:WAWAワーク編集部 井上

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スタープレーヤー営業の終焉

なぜ、今そのような営業環境の変化が起こっているのでしょうか。
その理由として、世の中には違いの見えない商品があふれていて、顧客自身「欲しいものは何もない」という状態がある反面、顧客自身が集めることができる情報が豊富で、要求のレベルが高度化している面もあることが考えれます。
顧客に商品のプレゼンをしっかりとして、価格交渉を乗り切れば商品が売れるという時代は終わり、新たな価値の提供が求められ続けることによって、営業担当者の業務量は確実に増加しているのです。
そのため、従来のようなスタープレーヤー個人に依存することには限界があり、組織的な営業活動で、課題解決に向かうことが重要となってきています。

営業プロセスに合わせた分業化された組織へ

効率的で組織的な営業活動をするためには、自社内あるいは営業部門内の組織体制を見直すことが重要になってきます。
これまで1人の営業担当者が行ってきた営業プロセスのはじめから終わりまでを分解し、分業化します。

例えば、下記のように、営業プロセスを6つのフェーズに分けたとします。

(1) 見込み客の発見と開拓
(2) アポイントの取得
(3) 提案見積もり作成
(4) 商談
(5) クロージング
(6) アフターフォロー


営業の初期段階である(1)(2)は、なるべくたくさんの顧客に接する必要があります。
そして、そこで得ることが出来た(3)(4)商談の件数は、次第に絞りこまれてきます。
さらに、終盤の(5)になると数はぐんと減少します。
そして、(6)は長年企業活動が進むにつれ、どんどん蓄積されていきます。この一連の営業プロセス内には、顧客接点として「量」が求められる時と「質」が求められる時が発生します。その違いが、分業化のポイントの1つです。

「量」が求められるフェーズ(1)(2)(6)は、顧客接点として、全てを訪問していると非常に時間がかかります。
そのため、DMやFAX、メルマガでの顧客へのアプローチや、電話やメールを使ったアポイント取得を目指します。これは内勤型の営業チームが担当し、効率よく件数をこなしていく必要があります。

一方で(4)(5)は、「質」が求められるフェーズです。ある程度数も絞りこまれ、見込み度が高い顧客への接点となります。
ここは、対面で顧客と良好な関係を構築するのが得意な外勤型の営業チームが担当します。

(3)は業務的には内勤型ですが、ここに専用のチームを用意できると、組織営業のスピードが加速します。いわゆる中継ぎ投手のような存在のチームです。
提案書や見積もり作成といった業務を、切り込み隊長のテレアポ部隊が担当すると、「量」の中に「質」を求められる作業が入ってくることとなり、作業効率やモチベーションの維持に影響が出ます。
また、外勤営業チームが担当すると、外回りでの仕事に専念したいのに、内勤での業務が増加して、外に出る時間を圧迫し、「質」を求めることがおろそかになりがちです。
人員的に可能であれば、この中継ぎチームを組織するとベターでしょう。

分業化のメリット

分業化のメリットは、営業の効率化が図ることだけではありません。
1人の営業担当が全てのフェーズを担っている場合と比べ、教育工数の削減とスキルの早期取得が期待できるという側面があります。
そもそも、人には得意不得意があるため、その適正を踏まえた上で、各分野のスペシャリストを育成することは、スタープレーヤーを育てるよりもずっと容易です。
また、分業化することで、各チームそれぞれのやるべきこと・目標がより明確になり、目標への到達度もはっきりします。
目標が達成できていないチームに対して、すばやくテコ入れをすることもでき、会社の業績に直接的につながることも期待できます。

マネージャーはコミュニケーション能力を磨こう

しかし、最後に忘れてはならないのは、分業化した後のチーム間連携です。各チームが売上、利益を上げるという会社全体の同じ目標に向かって協力し合うことが組織営業の大前提となります。
そのためには、チームの各マネージャーのコミュニケーション能力が、組織営業を機能させるために、絶対不可欠なものとなるでしょう。


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