営業強化

営業日報の所感欄を見なおすことで、コミュニケーション向上

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あなたの会社の日報は、コミュニケーションに使えていますか?

まだまだ…という方は、日報の項目を見直すことで、コミュニケーションを生みだすことができるようになります。ぜひ、ご覧ください。

文:WAWAワーク編集部 井上

WaWaFrontier

営業日報の「所感」にありがちなこと

営業職の方であれば、新入社員、ベテラン社員問わず、毎日、「営業日報」を書いているのではないでしょうか。
営業職以外の方も、「作業日報」というような名前の日報を書いているかもしれません。

そしてマネージャー職の方は、その書かれた日報を見て、アドバイスや指示を行ったり、業務や成績改善に役立てたり、と活用していることでしょう。

ちなみに日報には、所感欄はありますか?
呼び名は違うかもしれませんが、だいたいの日報は、その日感じたことや改善点など、自分の考え・気持ちを書くという、「所感欄」が用意されているのが普通だと思います。

では、この「所感欄」には、次のような文章が入ることはないでしょうか。
・「次回は努力します」
・「対応が遅くなり反省しています」
・「特になし」

もし心当たりがあれば、この「所感欄」を見直すことで、コミュニケーションを生み出す日報へ変えることができるかもしれません。

「努力します」「反省します」と書いてしまう理由

なぜ所感欄に、「努力します」「反省します」という言葉が出てくるのでしょうか?

その理由は2つあります。

1つ目として、日報を感想文にならないように書いたら、こうなった、ということ。

今まで、日報や報告書には、「思います」「思いました」というような主観を表す表現を使用しないように、と言われたことはありませんか?
新入社員の頃に「報告書は感想文じゃないのだから」と指摘された経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、「思います」「思いました」をぐっと飲み込んで生まれた言葉が「努力します」「反省します」または「検討します」だったのです。

2つ目は、「怒られたくない」「つつかれたくない」という気持ちからです。

「努力します・・・ので今回は勘弁して下さい。」「反省していますので・・怒らないでください。」
日報にそれらの言葉は書かれていませんが、結びの言葉の続きには、そのような気持ちが含まれています。

「所感欄」に潜む問題点

このように「努力します」「反省します」の言葉で結ばれた所感は、一見すると注意や指摘するところのない「日報」に見えてしまいます。

これが問題です。

所感の下に「上司からのコメント欄」があっても、上司からすれば「何を書けば良いのか」「何をアドバイスすれば良いのか」…と、「空欄」のまま返す場合が多くなってしまいます。
また、部下の「努力します、もう勘弁してください」という気持ちは、「自分で判断して」完結し、先輩や上司にアドバイスを求めなくなることにつながるかもしれません。

本来は情報を共有し、アドバイス・指示を行うための日報ですが、上司が何も言えない・コメントしづらい日報になってしまい、結果としてコミュニケーションがうまく取れない…という日報になっていきます。

これでは日報の本来の役割から考えても、本末転倒です。

「所感」を細分化してみる

では、どのように解決したらよいのでしょうか。
「所感」に変わる項目を設定してみましょう。「努力します」と一言にまとめられた、所感を細分化してみると、次の4点に分けて書くことが出来ます。

(1)問題点 or (良かった点)
(2)原因 or (要因)
(3)改善策 or (強化策)
(4)次回の目標

すでにこれらの項目を設定しているマネージャーの方もいるかもしれませんが、ここで見落としがちなことが1つあります。
そもそも「目標(目的)の設定」がどうであったかという事項です。
大切なのは、その日の「行動」に対して、上記の4点をまとめるのではなく、本来設定されている目標に対しての、「問題点・原因・改善策・次回の目標」でなければならないということなのです。

(0)目標(目的) ←ここを明確にすることが大切。
(1)問題点 or (良かった点)
(2)原因 or (要因)
(3)改善策 or (強化策)
(4)次回の目標

さらに、プラスアルファ。

●お悩み相談/質問事項
●上司/先輩からのアドバイス
●嬉しかったこと
●悔しかったこと

など、オリジナルの項目を追加設定することで、日報で感情や気持ちを素直に表現することもでき、表面を取り繕った無機質な「所感」から脱却できるようになるでしょう。
部下の素直な気持ちに対しては、マネージャーもコメントしやすいはずです。

コミュニケーションを生み出す日報へ

本来はコミュニケーションの一助となるはずの日報が、「所感」という一つの項目によって、コミュニケーションを阻害してしまっていることが多くあります。
あまりにも当たり前となっている「日報」という業務に潜む問題を見過ごしてしまってはいませんか?

コミュニケーションが生まれる項目になっているか?

今一度問い直し、ぜひ自社独自の日報項目を設定してみてください。
毎日のことだからこそ、改善することで得られるメリットは大きいものです。 


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