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マネージャーの真価が問われる 【部下の正しい励まし方】とは

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あなたは、失敗した部下、成果が出ない部下にどんな言葉をかけますか?ゆとり世代の教育は「叱ってはいけない」が正解のように言われていますね。
叱らずに導く方法として「励まし」があります。
ではどのように励ましたら良いのでしょう?

文:WAWAワーク編集部マルオ

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叱ると励ますは、似ている

励まし方は、叱り方と同じくらい注意が必要です。
励ますと叱るは、実はとても似ているので、相手には叱られたと受け取られかねないからです。

仕事においては、結局求める結果(=成果)は同じなのですから、それも仕方ないかもしれませんね。

営業部で一人だけ新規案件が一つもとれない新米がいるとします。
他の同期は一緒にテレアポからスタートし、順調に外回りに出始めました。
でも彼は一人会社に残っています。
本人も落ち込んでいる様子。日に日に表情が曇っていきます。


「君のことは買っている。出来ないと不安がらず、頑張ってごらん」

一見ステキな励ましのようですが、実はそれほど効果は有りません。

理由は、自分にできない過度な期待をされている、これまでは頑張りが足りていないと評価されている、と感じてしまうからです。
これで大丈夫、と放っておいたらある日彼が会社に来なくなった、なんてことになりかねません。
では、どのように励ましたらいいのでしょう?

必要なのはまず共感。頑張れはNGが通説

落ち込んでいる人に必要なのは、まず共感です。
病人に必要なのがまず薬と休息であるように、です。
「焦るよね、でもよくやっていると思う」
「つらいだろうけど、頑張っているのを知っているよ」と言葉をかけましょう。
やみくもに頑張れとハッパをかけるのは、病人に筋トレさせるようなものです。

上司は部下を肯定する存在だと伝える

叱られ慣れていない人は、「叱る=否定された」と考え萎縮してしまいます。
まずは上司や先輩、教育係が、新人の味方であり肯定する存在だということをストレートに伝えます。

「Iメッセージ」を活用する

「Iメッセージ」とは主語を自分にして話すことで、批判的な内容を柔らかく伝えるという話し方の手法です。
コーチング、恋愛、様々なシーンで有効です。
例えば「また遅刻?あなたは約束を守れない人なんだね」というのは、相手を主語とするYOUメッセージと呼ばれます。
Iメッセージでは主語を自分として話します。

「あなたを待ってた時間、私はつまらなかったよ」のように、あくまでも自分のことを話しているように伝えます。
すると、同じ批判でも受け入れてくれやすくなるのです。

ポジティブな言葉を選ぶことの大切さ

あまり有効でない伝え方をいくつか挙げます。

「明日は大事な出張だから夜更かしするなよ」
「来月から忙しくなるから、風邪ひくなよ」
「頼んでおいたやつ、間に合うのか報告して」
「ここは大事な顧客だから、失敗しないようにね」
「君はこの欠点さえなければいいのに」

共通項は、ネガティブワードです。親切に注意しているつもりでも、相手の潜在意識にネガティブワードを擦り込んでしまうのです。
人は、与えられた言葉を無意識に反芻し、シミュレーションすることでその通りの轍を踏んでしまうという一面があります。
逆に言えば、ポジティブに成功を想像すれば、その通りになるということです。
この法則に則って、実際にポジティブな言葉を口に出すことを推奨する「口癖が人生を変える」系の書籍は山ほど出ていますので、参考になさって下さい。
それでは、上記の言葉をポジティブワードに変えてみます。

「明日は大事な出張だから早く寝ろよ」
「来月から忙しくなるから、体力つけておけよ」
「頼んでおいたやつ、進捗報告してくれると安心だ」
「ここは大事な顧客だから成功させような」
「君はこうすればもっと良くなるよ」

正しく励まして伸ばそう

いかがでしたでしょうか?同じ意味でも全く違う意味に聞こえますね。
同じ擦り込むなら、ネガティブな言葉でなくポジティブな言葉の方が良いですよね。
叱るも励ますも一緒、言葉を選んで相手を威圧しないように、というのがポイントです。
部下を伸ばす、カッコいい上司になって下さいね!


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